On the way always

日々の記録と、思うこと徒然。自分のために綴ってます。

自分の息の音が聴こえる

‪深い夜に包まれた山の上から遠く海を見下ろした。黒漆の丸盆に清酒を満たしたかのような静寂。きんと澄み張りつめた真冬の夜空には、星々の存在がかき消されるほどの白満月。無数の光のつぶてを真下の海面に落として尚静けさは引き立つ。自分の息の音が聴こえる。

 

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海へと続く川沿いの道をひとり歩いていた。 冷たく澄んだ冬の空気の匂い。雲1つない青空から無音で降り注ぎ続ける太陽の匂い。川面はそれを受けて煌く。鴨が日向ぼっこ。檸檬の木。松ぼっくり。踏むといい音のする砂利道。

幸せなのはきっと、世界に大好きな人たちがいるからなんだろう。

 

 

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わたし、山、冬の山

わたし、土の道、石の道、落ち葉の道

わたし、笹の葉、松の木、はなみずき、苔むした大岩、木々の間から太陽の光、無数の帯、若い葉の葉先が薄黄色に透ける

わたし、思い出、鼻唄、冷たい空気、踏み出すたび足元でぱちぱち音がする、小枝、枯れ枝、土の柔らかさ、こげ茶の落ち葉、葉擦れの音が風は静かだとしらせる

わたしの息、白い息、鼻先を冷やす、耳の穴まで冷たい、指先の熱

山、冬の山、土の道、石の道、落ち葉の道、笹の葉、松の木、はなみずき、…

 

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自分の息の音が聴こえる。

光景に身を置きいつのまにか口元はほどける。

そして言葉をなくす。

そして少しだけ、泣いてしまったりする。

あまりに美しい。

 

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(Still on the way)