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On the way always

日々の記録と、思うこと徒然。自分のために綴ってます。

笑顔の効能

今日は開店予定日だった。

それも、ちょっと特別な開店日になりそうな予感があった。

 

友人が、17日の今日、12名様という大所帯で来店してくれるというので、ちょうどこんな素敵な企画(https://m.facebook.com/events/1694718327506247/?ti=icl)を開催していた保科さんを呼び、お店を手伝ってもらうことに。

 

隣人ぺこさんは開店中に、しっとりとクリスマスソングを生演奏で歌うというプチ企画を考えてくれた。

 

ご近所Cさんは開店の看板を描くと張り切って黒板に向かい、わたしはお得意のインドカレーをせっせと20人分、開店前日の夕方からこしらえた。

 

賑やかな開店日になりそうだな!

みんなで開店を作り上げるこの感じ、いいなあ…!

 

食材買い出しの時点から、もうわくわくウキウキしている自分がいた。

 

ーーー

 

カレーの仕込みが終わるかという昨晩9時頃。

すずがおかしな動きを見せ始める。

 

寒い、寒いと言いながら引っ張り出してきた毛布にくるまる。

カレーの匂いがキツイという。いつもは味見させてと言ってくるカレーなのに。

そのうち、気持ち悪い、お腹痛いと言い始め、終いには激しい嘔吐が始まった。とても苦しそうだった。

 

そのまま、鈴は午前3時近くまで寝たり起きたりを繰り返しながら吐き続けていた。

(なぜかみずきは無事) 

 

そしてわたし。

23時を回るかという頃、体に異変が。

 

鈴が言っていたのと全く同じ症状が始まる。

寒くて気持ち悪くてお腹痛くて、カレーの匂いもきつい。

まじですか。。。うう、苦しい。。。

 

 

「辛い時こそ、笑顔!」

 

 

午前中に参加したアフリカンダンス(持久力が必要な激しいダンスだった)で、先生が言っていた言葉を思い出して、笑ってみる。

不思議なもので、お腹は超痛いのに、気持ちまでは痛みに引っ張られない。暗い方に露骨には落ちていかない。笑顔ってすごいな、、

 

布団に入った後も、体は絶不調だけど心はやけに冷静で元気という変な状態で、明け方まで1時間おきくらいに起きては嘔吐した。

 

あまりに激しい嘔吐が続くものだからか、隣人ぺこさんは救急車を呼ぶことを考えたそうだ。

 

ぺこさん、ありがとう。。心配かけました。

 

こういうとき、いつもそばに居てくれるひとの有り難みを強く感じる。

 

ーーー

 

これは、明らかに「感染性胃腸炎」だな、と思った。 

 

体の痛みと心の痛みは、どちらかがどちらか一方に引っ張られることはあっても、けっこう切り分けて捉えることができるんだなと思った。

気持ちまでは落ちないという点において、笑顔の効能はなかなかのものだったから。

 

でもしかし、感染性胃腸炎

開店時刻までに快復したとしても、飲食店の店員が罹ったらその日は開店できないやつだ。

あらゆる食器も器具も消毒して、空気を浄化して、症状が出る前に作ったカレーとはいえ、念のためを考えてがんがん火を通してみたとしても。

お客さんにうつるかもしれないという可能性が完全には無くならない以上…というかもう気持ち的に無理だ。お皿を運ぶたびに不安がよぎりそうで、とてもじゃないけれど気持ちよく開店はできないな、と思った。

 

楽しみにしていた今日の開店がなくなることを、自分のなかでゆっくり、受け入れはじめた。そのときはさすがに笑えなかった。

 

インフルエンザにかかってから3日目とかに、熱は下がって超元気なのに菌の保有期間だからということで出席停止になってしまって、楽しみにしていた遠足に行けない子とか、、、きっとこんな心境なんだろな。。

 

これは、もう、元気なふりするのやめよう。

ちゃんと、落ちこもう。

そう思ったので、今の気持ちを布団の中で素直に書き綴ることにした。

 

 

そして書き終えようといういま、だいぶすっきりしたなという気持ちで改めてもう一度、笑顔をつくってみる。

 

ふわっと、胸のところがやけに軽くなる。

なんだか、自然と前向きになってきた。

 

きっと、起こるべくして起きたな、これは。。

なにかここからまた始まるんだろう。

 

今日はまだ始まったばかり。

起き上がれなくてもなにかやれることはあるし、なんなら一日中寝ているのもいい。

 

 

そしていま、ブログのタイトルを、「くやしさ」から「笑顔の効能」に書き変えた。

 

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そしてやっぱり、物語には続きがあった。

午前9時半頃、ヒーロー現る。

千葉県から車で、保科さんがラムピリカに到着する。

 

手にはエタノールと、消毒に使うための布類。

それに、真っ赤に熟した柿。

 

これだけでも嬉しかったのに、20人分のカレーの無念のことを知っていた保科さんは、

 

「カレーをください。僕が毒味して、時間を置いて何もなかったら、ひとに配ったりカレーを使って何かしらしたいと思います。今日は素晴らしい快晴だし!」

 

 

うわあ…!!( ;  ; )

なんて素敵なこと言うんだこの人は…!!

 

気持ち的には前向きになっていたものの、この一言で、僅かに私の中に残っていたカレーに対する無念はすっかり霧散してしまった。 

 

気が変わったら、毒味もしないで捨てていいからね!無理しないでね!!

 

と伝えるも、いや大丈夫っす!と保科さん。

 

カレーの大鍋、カセットコンロ、紙コップに使い捨てのミニスプーンを受け取ると旅立っていった。

 

やっぱりだ。「開店中止」だけじゃ全然終わらなかった!

 

さて今日これから先、引き続き、保科さんはどんなストーリーを目の当たりにするんだろう…。

私は楽しみにしながら、安心して布団に戻っていった。